家族を養ったり、生活を充実させるためにもお金は大切です。同じ時間働くなら、収入が多い仕事を選びたいものです。
軽貨物ドライバーは収入面で注目されている職業でもあります。さまざまなメディアで月収100万以上を稼ぐドライバーが紹介されることもあり魅力的に見えますが、実態はどうなのでしょうか。
この記事では、軽貨物ドライバーの実情や月収100万円稼ぐための働き方のコツについてご紹介します。
軽貨物ドライバーで月収100万は可能?
軽貨物ドライバーは自由な働き方ができるうえ、頑張った分だけ収入アップが見込める仕事とされ、実際に「月収100万が可能」とうたった求人も見かけます。では、本当のところはどうなのでしょうか。
たしかに月収100万以上稼いでいる軽貨物ドライバーがいないわけではありませんが、少数にとどまっているというのが現状です。
これは、単価と配送の実態を合わせて考えるとわかりやすいのですが、宅配などの配送単価が200円だとして、1ヵ月の稼働日数が25日の場合、月収100万を達成するには、一日当たり40,000円となり、荷物は200個配送しなければなりません。
ベテランのドライバーであっても一日当たりの配達個数は150個程度となるため、いくつかの好条件が整わないと月収100万はかなり難しいことがわかります。
繁忙期などに一日当たりの稼働時間が延び、休みなく働くことで月収100万を達成できたとしても、健康を維持しながらコンスタントに同じ働き方をするのは難しいかもしれません。
覚えておきたい!月収と月商の違い
軽貨物ドライバーが得るお金を考えるうえで、「月収」と「月商」の違いや、利益との関係について理解しておくと、「こんなはずではなかった」という誤解や失敗、後悔は防げるはずです。
まず「月収」は1ヵ月に得られる収入を意味しており、個人が受け取る収入を指します。
対して「月商」は、企業や個人事業主などに使われる言葉で、会社や事業単位でいう売上に相当します。
個人の場合は月収、法人であれば月商が1ヵ月あたりの収入となりますが、共通しているのは、収入がイコール利益ではないということです。
会社に雇われて働いている人であれば、給料明細を見ると基本給や残業代、諸手当の合計から、税金や社会保険料が差し引かれて支給されていることがわかります。
給料の場合、差引支給額が利益と考えることができます。軽貨物ドライバーの月収や月商も、手数料やガソリン代などの経費を差し引いた金額が利益となります。
軽貨物ドライバーの月収の平均額
軽貨物ドライバーにとって、月収100万円という金額は簡単に得られる収入ではありません。運転手に絞った転職サイトの情報などでは、軽貨物ドライバーの平均月収は29万円程度とされています。
軽貨物ドライバーの主な案件としては、宅配のほか、ルート配送やスポット便などがあります。
そのなかでも比較的安定して収入が得られるとされているのが、個人への宅配案件です。荷物一つ当たりの単価が150円で一日の配送件数が150個の場合、月に22日程度働くと月収は44万円ほどになります。
同じ個人への配送でネットスーパーの業務の場合、平均月収は25万円となります。
企業への配送案件の場合は配達件数が少ないため、平均月収は25万円から30万円ほどです。
これらは全国平均の金額となるため案件数によって月収が左右されますし、エリアによってもばらつきが出ます。
軽貨物ドライバーで稼げる人の特徴
軽貨物ドライバーの需要は増えていますが、どれだけ稼げるかは個人の工夫や裁量にかかってきます。
稼げる軽貨物ドライバーになるためには、稼ぐ人の特徴を知っているとよいでしょう。稼いでいる軽貨物ドライバーは、他の仕事で成功している人の特徴とよく似ています。
高収入を得ている軽貨物ドライバーは、責任感が強く、コミュニケーション能力がある人が多いようです。働き方が自由で、個人の裁量に任されている軽貨物ドライバーですが、仕事の依頼は運送会社から来ます。
運送会社から認められ、仲良くなると、同じエリア内の仕事をまとめて依頼されたり、時間の縛りはきついが単価の高いチャーター便やスポット便の仕事を回してもらえるなど、効率よく稼げる仕事が入るようになります。
配送の仕事は、仕事があるときに確実に業務を行うことが必要なので、健康管理も大切です。
急な悪天候や交通渋滞など不測の事態が生じたときも、確実に荷物を届ける冷静な判断力や考える力があると、信頼され、よい仕事が回ってくるようになるでしょう。
軽貨物ドライバーで月収100万を目指すためのポイント
責任感を持って誠実に仕事をするということも大切ですが、軽貨物ドライバーが月収100万を目指すには、さまざまな要素が必要です。
月収100万をターゲットに仕事をするコツの一つが、荷物単価の高い委託会社との契約です。可能であれば単価が160円以上のところを探すようにし、配送スピードを上げることで稼ぎを増やせるでしょう。
荷物単価とともに大切にしたいのが、ロイヤルティや手数料の金額です。軽貨物ドライバーとして仕事をするためには、高額な加盟金や月々のロイヤルティを支払う慣習があります。
昨今では物流が急増し、慢性的なドライバー不足が続いていることから、加盟金・ロイヤルティともに金額を下げている会社もあるため、比較検討して条件のよいところを選ぶのがポイントです。
スポットで仕事が得られるマッチングサービスやフードデリバリーも活用することで、さらび収入を増やすことも可能です。
まとめ
今回は、軽貨物ドライバーの実情や月収100万円稼ぐための働き方のコツについてお伝えしました。月収100万を稼ぐ軽貨物ドライバーは少数ながらいますし、目標を定めて働くと稼ぎを上げていくことも可能です。
軽貨物ドライバーで月収100万を目指すためには、稼げる環境と現場を用意している運送会社を選定し、すでに稼いでいるドライバーに働き方を教えてもらうことが一番の近道です。
まずはドライバーを募集している運送会社を探し、面接などで話を聞いてみることから始めていきましょう。